深海魚の水槽
読んだ本のメモなどを残していく予定です。
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山本真司『会社を変える戦略』
会社を変える戦略―超MBA流改革トレーニング (講談社現代新書)会社を変える戦略―超MBA流改革トレーニング (講談社現代新書)
(2003/01)
山本 真司

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「私はこのガースナーの逸話から学んだんだ。経営者にとっては、従業員は株主と同様に重要な存在だ。賃下げや、あるいはリストラという辛い意思決定も、この気持ちに一切の揺るぎがなければ実行できる。モラールの低下を最小限に食い止めながら必要な措置を実行するのが経営者の務めであり、存在理由でもあるんだ。そのためには心の底から従業員を重要なステークホルダーだと位置づけて、行動でそのことを示しつづけなければならない。従業員は経営者と同様、感情のある人間だ。われわれの本音をすぐに読み取ってしまう。われわれが本気で信念を貫き通す覚悟がないと、いっぺんに人心は遠のく。まずその人格を最大限に尊重しない限り、ついてきてもらうことは不可能だよ。そのためにも私には、本音で重要だと思っている従業員に対して本音のコミュニケーションを続け、彼らの心を私と共感させる義務があると思ってるんだ」

山本真司『会社を変える戦略』


 本書はアメリカで小売業を営む仮想の企業「フレッシュヤマモト」の再建を描きながら、様々な手法を使い復活したアメリカ経済、経営史を振り返るもの。

 SCMなどの手法を解説しながら、次第にEVAといった指標を使ってどのように事業の「選択と集中」行っていくべきかというファイナンス理論を取り入れた手法を解説していく。

 そしてそういった手法を取り入れるときに陥り易い罠をも挙げ、ポストアメリカン・キャピタリズムの経営を見据えてながら物語を語っていく。
 ファイナンス理論の手法を用いて出た数字のみをありがたがり現場を無視すれば、将来の成長の芽まで奪ってしまう。

 また株主偏重主義の経営を行っていては、従業員の士気の低下を招くこともある。

 新しい手法はあくまでも道具であることを意識し、株主・従業員・顧客・社会のバランスなども考えながら、成長を達成していくことを勧めていて、参考になる。

 小説仕立てなので読みやすくはあるけれども、内容はかなり本格的で難しい。様々な用語や手法を解説していて充実している。

 ただし小説としての面白みはほとんどない。また用語の初出索引はあるけれども、人物の会話の中で解説されるので検索性もよくない。

 短くまとめてしまうとそれをお題目のように唱えて内容を問うことを忘れてしまうという説明には共感しないわけではないけれど、こういった形式にする必要があったのかなと思う。
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会社を変える戦略―超MBA流改革トレーニング (講談社現代新書)
2009/05/25(月) 17:52:52 | 忍者大好きいななさむ書房
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