深海魚の水槽
読んだ本のメモなどを残していく予定です。
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米沢富美子『人物で語る物理入門 (上)』
人物で語る物理入門 (上) (岩波新書 新赤版 (980))人物で語る物理入門 (上) (岩波新書 新赤版 (980))
(2005/11)
米沢 富美子

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『プリンキピア』には、万有引力が「どのように」作用するのかは、書かれていますが、「なぜ」働くのかは述べられていません。実のところ、これこそがニュートンのスタンスだったのです。自然科学とは、実験や観察から原理を導きだすもので、万有引力の起源についてあれこれ憶測することではない、とニュートンは考えていました。これに関しては、「私は仮説を作らない」という有名な言葉が残っています。説明のつかない部分は、上の力に帰していた節もあります。

『人物で語る物理入門 (上)』


『ガリレオの指』が難解で、物理学の知識が不足してるなあと痛感したので手にとってみた。

「物理の楽しさを伝えたい」と語る著者ができるだけ多くの人に手にとってもらおうと、人物から物理学を語るもの。上巻ではギリシアの哲学者からアインシュタインの特殊相対性理論までの主要な人物が登場する。

 そのコンセプト通り、難しい議論にはあまり立ち入らずに、そのエッセンスを取り出している感じで読みやすい。

 そのためもっと詳しく知りたいと思って少し物足りなく感じる部分もあるが、巻末にそれぞれの章の文献案内があるので、他で補うべきなのだと思う。
 物理学者の生涯についてはあまり知らないことが多いので、そういった理論がでてきた背景とか、それと矛盾する性格を持っていたことがわかったりしておもしろい。

 ニュートンの「プリンキピア」はデカルトの「哲学原理」を意識していたり、錬金術や神学についてのノートをたくさん残していたり。当時、自然科学は自然哲学と呼ばれ、それぞれの領域があまり分化していなかったのがわかる。

 特に印象的なのがエネルギーと熱を結びつけたボルツマン。彼はまだ存在が実証されていなかった原子論を前提としていたたため、論争で孤立し疲弊していったという。

 それは研究法に対する考え方の相違で答えの出るものではなく、最後には死を選ぶ姿は胸を打った。
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