深海魚の水槽
読んだ本のメモなどを残していく予定です。
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山崎元『お金の教室』
お金の教室―二十歳の君に贈る「マネー運用論」 ( )お金の教室―二十歳の君に贈る「マネー運用論」 ( )
山崎 元

NHK出版
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「その通りだ。重要なのは『過去の実績』と『現在の予想』の対比ではなく、『古い予想』と『新しい予想』のギャップだ。株価はいろいろな要因で動くけれども、大まかには半分くらいがこの予想の変化で説明できると考えておこう」

――ということは、新しく会社が発表した予想と、『会社四季報』や『会社情報』に載っているこれまでの業績予想との差を見るということですか?

「そうだ。さすがAが可愛がっている後輩だけのことはあるな。ともかく、予想の変化を見る。たとえば、来年三月期の予想利益が、これまでいくらと発表されていたのが、今回の発表でどう修正されたか。その予想利益の変化に対して、株価がどう変化しているかをよく見ることだ。これをたくさん見ないことには株式投資は理解できない。これこそが、日々努力すべきポイントだよ」

山崎元『お金の教室』


 日経平均株価は一年で倍近くまで上昇、回復した。運用する余裕資金もないので、私は傍から指をくわえて、気楽に眺めているだけだけれど。相場はまた乱高下を繰り返す不安定な動きを見せているものの、波に乗った人も多いと思う。

 参入するしないはともかく、巷で話題になることも多くなってきたことから、何かわかりやすい本でも読んで記憶を温めておこうと思った。

 そんなときに目に付いたのが、その名もずばりの本書『お金の教室』で、評判もよさそうだったので読んでみることにした。著者は業界を渡り歩いて、今は経済評論家として、また教鞭を取るなどして活躍されている方らしい。
 サブタイトルには“二十歳の君に贈る「マネー運用論」とあるが、社会人になったひとりの青年をモデルとして、本当に知っておくべきことを15講の講義形式にまとめたもの。

 期待やリスクといった言葉が意味するもの、単利と複利の違い、株式指標の見方、分散投資とポートフォリオの組み方、投資信託とその注意点、情報の非対称性や投資に関わる人間のバイアスなどなど。

 個人的におもしろかったのは「投資」と「投機」の違い。投資はリスクを取って生産活動に資金を提供する。参加した人全員が利益を得ることも可能な期待リターンがプラスになる。

 それに対し投機は、投資した人間が自身の見通しの違いによって資金を分け合うゼロサムゲームで、期待リターンは基本的に0。

 業界経験者ということで、業者側が顧客から利益を得ることを目標にしており、顧客の利益の最大化を必ずしも目指すものではないことが繰り返されている。

 だからこそ、大事なお金の預け先を人任せにせず、自身で情報を集め、判断を下す資産運用の世界へ誘おうとする。そのための道具は、ここにそろっていると著者はいう。

 しかしあくまでも道具の提供だけで、こうしろとは言わない。経験を得るために自己投資するのもありだし、ダメな例としてあげた先輩社員の生き方も、モデルになった人は反省と自らの才覚で挽回を果たしたという。

 結局、万事塞翁が馬といった感じだけれど、人は思うようにやっていくしかないのかもしれないとも思う。
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