深海魚の水槽
読んだ本のメモなどを残していく予定です。
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平木典子『アサーション入門』
アサーション入門――自分も相手も大切にする自己表現法 (講談社現代新書)アサーション入門――自分も相手も大切にする自己表現法 (講談社現代新書)
平木 典子

講談社
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 さて、前の二つの自己表現の黄金率とも言えるバランスの自己表現、それが「アサーション(assertion)」あるいは「アサーティブ(assertive)な自己表現」です。
 その本質は、自分も相手も大切にしたコミュニケーションをすることです。
 すなわち、

 (1)自分の考えや気持ちを捉え、それを正直に伝えてみようとする
 (2)伝えたら、相手の反応を受け止めようとする。

ことです。
 コミュニケーションの中では、「話す」と「聴く」のあるやり取りとも言えるでしょう。

 アサーションとは、自分が話したいことを非主張的にも、攻撃的にもならず、なるべく率直に、素直に伝えると同時に、話した後には、相手の反応を待ち、対応することも含んだ表現です。
 たとえば、友人とお茶でも飲みながら話をしたいと思って率直に「お茶を飲みに行かない?」と誘うことはアサーションです。すると、友人から「行きましょう」と同意されることもあれば、「行けません」と同意されないこともあるでしょう。そのいずれに対しても、きちんと対応をしていくこともアサーションには含まれるということです。

平木典子『アサーション入門』


 以前アサーションの本を読んだことがあったけれど(『自己主張トレーニング』)、アサーションという言葉を調べていると、必ず平木典子さんの名前を目にすることになる。

 平木さんは1980年代に日本で最初にアサーションを紹介した人だという。『心理学の「現在」がわかるブックガイド』でも、『改訂版 アサーション・トレーニング』が取り上げられている。

 そんなわけで近いうちに読もうと思っているうちに、新書で入門書が出ていた。そこで価格もお手頃なこちらから読んでみることにした。
 アサーションというと耳慣れない言葉に感じるけれども、「自分も相手も大切にしたコミュニケーション」という上の定義はわかりやすい。

 自己主張をするというと、自らの正しさを論理的に証明し相手の非をついて完全に論破することのようなイメージを持っていないだろうか。時には相手をひどく傷つけてもかまわないということになってしまう。

 一方、和を貴ぶ日本人は相手の言い分を尊重して、自らが折れて出るという態度をとってしまうということもよくあるだろう。しかしそうやって自分を殺しているうちに精神的に負荷を負い、メンタルヘルスを損うこともある。

 前者を「攻撃的自己表現」、後者を「非主張的自己表現」とするならアサーティブな自己表現とは、その最適な配分を目指すということになる。

 そのためには自分がどうしたいのか、その気持ちを理解すること、そしてそれを表現することはいけないことなんかではないこと、たとえ誤りを犯したとしてもそれを正していけばいいことを理解していくことが重要になる。

 ここに書かれていることは決して目新しいことではなく、アサーションという耳慣れない響きにひかれて読むと拍子抜けのように感じるかもしれない。

 しかしそれだけに人間同士のコミュニケーションにおいてとても大切なポイントがまとめられているともいえるだろう。頭ではわかっていても実行できないということは往々にしてある。

 このように整理されたものをみることによって得られるこも少なくないと思う。

 とてもやわらかい文体で読みやすいので、アサーションについて知りたいという人にはまさにお手頃だと思う。
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