深海魚の水槽
読んだ本のメモなどを残していく予定です。
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水木しげる『敗走記』
敗走記 (講談社文庫 み 36-12)敗走記 (講談社文庫 み 36-12)
水木 しげる

講談社
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おまえは
二等兵だから
今回のことは
せめない

そのかわり

敵が上陸
してきたら
おまえが
まっさきに進むのだ

いいなァ
まっさきに
突撃する
のだぞ

まっさきに
なあ…… 

水木しげる『敗走記』


 NHKの朝ドラ「ゲゲゲの女房」はやはりおもしろくて、両親が見ているうちに、しだいに私もはまってしまった。それから何年ぶりかにNHKの朝ドラだけは欠かさず見るようになっている。今はBSプレミアムで再放送もされていて、見始める前の回も補完できて助かっている。

 作中でも出てくるが、戦時中ラバウルのジャングルをさまよって奇跡的に味方に合流することができたのに、次の戦闘でまっさきに突撃するように上官に告げられるエピソードは衝撃的で、「敗走記」という作品のタイトルと一緒に強く印象に残っていた。

 ドラマ化の影響はたいしたもので、町の図書館にもいつのまにか収蔵されていることを知って、早速読んでみることにした。
 水木しげるさんの作品は「ゲゲゲの鬼太郎」や「悪魔くん」のアニメではおなじみだけれども、マンガを読むのははじめてになる。

 この文庫版には「敗走記」「ダンピール海峡」「レーモン河畔」「KANDERE」「ごきぶり」「幽霊艦長」の六編が収録されている。

 表題の「敗走記」は個々のキャラクターはかなりデフォルメされているが、背景は劇画タッチであり写実的であり、こういう作風なんだと驚かされた。原住民に襲撃される場面やジャングルをさまよう場面は本当におどろおどろしい。

 雨の中つむがれる「戦争は人間を悪魔にする」というストレートなメッセージもしみじみと感じ入ってしまう。

 その他、原住民との戦火の中での人間的なつながりを描いた「レーモン河畔」や「KANDERE」、鬼気迫る現場指揮官の姿を描いた「幽霊艦長」などもおもしろかった。


 それにしてもこんな絵で妖怪ものを描かれたら頭から離れなくなりそうだ。怖いもの見たさで他の作品も読んでみたいなと思った。
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