深海魚の水槽
読んだ本のメモなどを残していく予定です。
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斎藤兆史『英語達人列伝』
英語達人列伝―あっぱれ、日本人の英語 (中公新書)英語達人列伝―あっぱれ、日本人の英語 (中公新書)
(2000/05)
斎藤 兆史

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 日本を文化大国とするために、英語が重要な役割を果たすことは間違いない。当然、質の高い英語教育が必要になるだろう。だが、それはけっして日本独自の言語文化を犠牲にするものであってはならない。最近、英語という言語の成り立ち、その多様性、あるいは英米の言語政策(さらには戦略)などをまったく視野に収めぬ浅薄な英語教育推進論が横行していることを、僕は何よりも憂慮している。

斎藤兆史『英語達人列伝』


『英語の発想がよくわかる表現50』で今後読み進んでいくとよい文献として紹介されていたので読んでみた。

 本書は明治から昭和にその驚くべき英語能力を駆使して活躍した日本の偉人たち10人を取り上げ、彼らの英語学習に関するエピソードなどを集めたもの。

 ここに描かれるエピソードは、新渡戸稲造から白州次郎までの10人が、その英語の力を使って外国人と対等に渡り合ってきたということを示したものばかり。学習環境は貧弱だったと思うから、本当に驚くべき人たちがいたものだと素直に思う。

 いきなりカーライルと新渡戸稲造の英文を並べられて、読者は彼らの英語能力をまざまざと見せつけられる。このように著者は、達人たちの興味深いエピソードをいくつも並べていく。著者の語り口は軽快で、とても楽しい読み物だった。
 彼らは十代で文学作品や百科事典を読みこなしていたとあり、その膨大な読書量が英語の能力を高めていたことがうかがわれる。また漢文の素読なども、その言語能力に寄与していたようだ。

 本書の目的は引用した部分に表れているように、著者は英語を何のために学びどう使うのかという問題も提起することだと思う。英語でコミュニケーションができたとして、それで日本が国際社会で存在感を発揮できるのか?


 個人的には、自身の英語能力が達人たちの足もとにも及ばないことがわかり、よい刺激になった。単純に読み物としておもしろいが、外国語学習のモチベーションを上げるのにも使える本だと思う。
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