深海魚の水槽
読んだ本のメモなどを残していく予定です。
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手塚治虫『ブッキラによろしく!』
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手塚 治虫

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オバケとか
妖怪って…
もともと
さみしい人間
をなぐさめる
ためにいた人
じゃないか
なーって

昔って 人が
あんまり居なかったん
でしょ みんな
さみしーくらし
してたんでしょ…
ときどき妖怪がやって
きて さわぐから
みんな さみしさを
なぐさめられたんじゃ
ないかって……… 

手塚治虫『ブッキラによろしく!』


『火の鳥』を読ん手塚治虫作品は大方満足したつもりだった。しかし相変わらずiPhone の「手塚治虫 -shop-」の無料配信を読んでいると、『ジャングル大帝』や『リボンの騎士』など、まだまだ読んでみたい作品があることに気づく。

 この『ブッキラによろしく!』もそんな作品の一つ。

 タレントの根沖トロ子はトッポイと評され、番組作りに協力しようとしないわがままな子。そんな彼女が起用され続けるのには理由があった。テレビ局の13号スタジオに住みついたブッキラというイタズラ好きの妖怪がトロ子に惚れて、彼女が出演するときだけは悪さをしないのだった。
 ルポライターの間久部緑郎(ロック)はトロ子とブッキラの秘密を追ううちに、この両者の関係に深く関わっていくことになる……。

 何といってもキャラデザインが秀逸だと思う。ライオンのぬいぐるみのようなブッキラ。とろっとしたたれ目で、いつも赤い帽子をかぶっている女の子。性格はわがままで自信過剰だけれど、それもかわいく見える。そしてそんな性格からそっぽを向かれるトロ子を、憎まれ口を叩きながら最後には助けに入る緑郎も渋い。

 本を手にとる直接のきっかけになったのは、先日配信された「ピアノイドの家」という回がすごく印象的だったから。ピアノに取り付いた悪魔が契約した人間を食べてしまうという話。

 噛み付くように閉じる鍵盤のふた、産み出されるように飛び出す、前の持ち主の頭蓋骨、泡に埋め尽くされる部屋など、B級ホラーのような趣味の悪さだけれど、トラウマになりそうなほど怖い。

 残念ながら全体的な物語の流れはちぐはぐで打ち切りのような形で終わってしまっているが、基本的にコメディタッチだけれど不器用な者同士が身を寄せ合っているようなキャラクターたちの関係が心に残る。

 文庫本で1巻で読むことができるし、気楽に読むことができる妖怪漫画としていいなと思う。
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