深海魚の水槽
読んだ本のメモなどを残していく予定です。
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坂口孝則『利益は「率」より「額」をとれ!』
利益は「率」より「額」をとれ!―1%より1円を重視する逆転の発想利益は「率」より「額」をとれ!―1%より1円を重視する逆転の発想
坂口 孝則

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 しかし、メンタルコーチもアイドルグループも、語っていないことがある。実際は、ナンバーワンどころか、ナンバーツーでもナンバースリーでも、比較上の優位があるだけでじゅうぶん価値がある、ということを、いや、もっと言えば2万位以下であってもいい。2000万位でも、5000万位でもいいのだ。その人が全体に寄与しようという意思がある限り、そして自分の存在が無価値ではないと信じ、相対的に得意だと考える場所で生産活動にかかわる限り、社会は富を、利益を増やしていくだろう。
 私は「オンリーワンではなく、ナンバー100であっても生きる価値がある」ということこそ子供たちに教えるべきことではないか、と強く思う。

坂口孝則『利益は「率」より「額」をとれ!』


『会社の電気はいちいち消すな』は比較的薄い作品であっさりと読んでしまったため、もう少し突っ込んだ内容を読んでみたいと思って、著者の最近作のこちらを手にとってみた。

 著者は製造業のバイヤーだったという経歴を生かし、購買・調達、原価管理といった観点からさまざまな発言を行っている論客。

 本書は『会社の電気はいちいち消すな』の序盤と同様に、架空の企業の仕入れ戦略を設定し、そこで陥りやすい罠を説明するもの。そしてそのモデルケースとユニクロやパナソニック、マクドナルドなどの戦略と対照させ、その架空の企業がなぜ失敗してしまったかを説明している。
 基本的な手法は『会社の電気はいちいち消すな』と大きく変わらないものの、今回は単行本ということで個々の事例に割かれるも多く、読みやすさは変わらないものの、内容にも深く広く突っ込んでいておもしろい。皮肉な調子が鼻につく人もいるかもしれないが、かなり力の入った作品だと思う。

 『会社の電気はいちいち消すな』で即効的な節約術よりも原価管理的な側面に関心がある人がさらに詳しく知りたいと思ったときにいいのではないかと思う。

 製造業のバイヤーであった著者が日本のお家芸的な製造業に見切りをつけているのは、やはりいくらか寂しく感じる。しかしいくらか辛らつな調子の目立つ著者が比較優位の考えを使って社会に出ようとする人たちを激励している部分は、著者の意外な面が見れた気がしておもしろかった。
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