深海魚の水槽
読んだ本のメモなどを残していく予定です。
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
手塚治虫『空気の底』
空気の底―The best 16 stories by Osamu Tezuka (秋田文庫)空気の底―The best 16 stories by Osamu Tezuka (秋田文庫)
(1995/07)
手塚 治虫

商品詳細を見る

おまえはさっき
神さまが
結んでくださった
といったな?
……神を……
信じるのかい……

はい!
この宇宙の
どこかに……

何か
偉大な
ちからが
…… 

手塚治虫『空気の底』「聖女懐妊」より


 こちらも「七色いんこ」同様、「週間手塚治虫」アプリの常連で、前から気になっていた作品。

 この作品は掌編集で、いわゆるショートショートのようなものが一つにまとめられている。

 個々の作品につながりはないものの「恐怖連作短編集」と銘打たれたりしているように、全体的にホラーテイストのものが多い。
 もともとは14編だったようだけれど、この版では「処刑は3時に終わった」「聖女懐妊」が追加され、16編が収録されている。
 収録作品は次の通り。

「処刑は3時に終わった」
「ジョーを訪ねた男」
「夜の声」
「野郎と断崖」
「グランド・メサの決闘」
「うろこが崎」
「暗い窓の女」
「そこに穴があった」
「わが谷は未知なりき」
「猫の血」
「電話」
「カメレオン」
「聖女懐妊」
「カタストロフ・イン・ザ・ダーク」
「ロバンナよ」
「ふたりは空気の底に」

 といった感じで短いものもあるが、全体的に印象的なタイトルだけが多かった。表題も人間が生きる環境を比喩で表したもののようで、淀んだ感じが作品に合っていて印象的。

 掌編なので書き込みが少なく、やや強引に思われるものもあるのは仕方ないが、インパクトの強い作品が多い。

 その点を頭に置いてよめば、純粋にホラーで不条理な作品もあれば、きっちりオチのついたもものもあり、楽しんで読むことができる。

 なかでも「夜の声」は、小さなコマを多用した作品で、映画か何かを見ているような感じがあって好きだ。

「グランド・メサの決闘」「聖女懐妊」「ふたりは空気の底に」のように、ドラマ性のあるものもあり、手塚治虫らしい。
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://deepseafishtank.blog123.fc2.com/tb.php/260-1c4d7386
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。