深海魚の水槽
読んだ本のメモなどを残していく予定です。
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佐伯梅友(校注)『古今和歌集』
古今和歌集 (岩波文庫)古今和歌集 (岩波文庫)
(1981/01)
佐伯 梅友

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 和歌は、人の心を種として、万の言の葉とぞなれりける。世の中にある人、事・業しげきものなれば、心に思ふ事を、見るもの聞くものにつけて、言ひいだせるなり。花に鳴く鶯、水に住むかはづの声を聞けば、生きとし生けるもの、いづれか歌をよまざりける。力をも入れずして天地を動かし、目に見えぬ鬼神をもあはれと思はせ、男女のなかをもやはらげ、猛き武士の心をもなぐさむるは、歌なり。

佐伯梅友(校注)『古今和歌集』



 末次由紀さんの「ちはやふる」のヒットなどで、百人一首がクローズアップされつつあるような気がします。

 末次由紀さんは「Only you~翔べない翼~」で少女漫画へ誘ってくれた人なので、盗用事件からカムバックされたのは嬉しいことです。

 そんなこんなで、古典には何となく憧れがあったこともあり、年末年始を利用して古今和歌集に挑戦してみました。
 万葉集にしようかと思ったのですが、収録数が多い上に岩波文庫版は注もほとんどなかったので尻込みし、それよりかは注の多そうなこちらへ流れました。


 やはり万葉集の素朴でそのまま口からついてでてきたような感じのものが多い気がしましたが、こちらはより技巧的で洗練された感じの作品が多くなった気がします。

 古今和歌集は「春歌」「夏歌」などと、似たようなテーマごとに分類がなされて収録されていることもあって、よりスマートな感じもあります。

 技法の面では、掛詞が多いのはすぐに目につきます。三十一文字に意味を込めるために発達したのでしょうか。

 うまく決まっているものはうなるほど感心してしまいますが、今の自分には音が似ているとだけしか思えないものもあって、よくわからないというのが結構あります。

 平安貴族を題材にした作品の影響もあってか、音の類似を織り交ぜる言葉遊びに打ち興じていたのかなと、何となく当時の社交界が思われます。


 注だけではわかりにくいところも、最近はウェブで解説している方がたくさんいらっしゃるので、何とか読み通すことができました。

 ただまとめて読むよりも、ゆっくり少しずつ読んでいったほうがいいのかなという気はしました。

 最後に好きなものを少しだけ。

わたの原八十島かけてこぎいでぬと 人にはつげよ あまの釣舟

小野たかむらの朝臣


紅のふりいでつゝなく涙には 袂のみこそ色まさりけれ

つらゆき


わが袖にまだき時雨のふりぬるは 君が心にあきやきぬらむ

よみ人しらず


死出の山ふもとを見てぞ帰りにし つらき人よりまづこえじとて

兵衛


わびぬれば 身をうき草の根を絶えて 誘ふ水あらばいなんとぞ思ふ

小野小町

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