深海魚の水槽
読んだ本のメモなどを残していく予定です。
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
村松恒平『文章王』
文章王 (プロ編集者による文章上達〈秘伝〉スクール 2)文章王 (プロ編集者による文章上達〈秘伝〉スクール 2)
(2003/12)
村松 恒平

商品詳細を見る

面白さ、というのは、何でしょう?
ひょっとすると前にも言ったかもしれませんが、たとえば、僕は面白さを「同じ」と「違う」というような二極の往復ということで、単純にとらえています。
歴史小説を読むととくに感じるのですが、二つの感動があると思うのです。
「ああ、こんな行動をするなんて、昔の人も同じ人間だったんだな」ということと、「ああ、こんな行動をするなんて、昔の人の生き方は今の人間とは違うんだな」。
「同じ」「違う」、この二つの相反する方向性が一つの人格、一つの時代、一つの物語の中に凝縮されていて、人を揺り動かしてくる。それが僕にとっては、面白さのベースなのです。
たとえば、完全無欠天下無敵人格完成のスーパーマンのようなものが小説にでてきても、あまり面白くない。
スーパーマンでありながら、普通の人間以上に弱みを持ち、まったく人間的な感情で悩んだりするから、同調した上で、超人的な働きをしたときに、それは自分のことのようにうれしいのです。

村松恒平『文章王』


 前回読んだ『文章上達<秘伝>スクール』がおもしろかったので、その続編である本書を手にとった。

 本書は<秘伝>と同様、著者が主催する、文章に関して問答形式で進むメールマガジンをまとめたもの。

 読者のメールで思わぬ方向に転がる本編もおもしろいが、巻末には著者へのインタヴューが収録されていて、こちらはまとまりがあり、こちらのほうも興味深い。
 文章を書く仲間同士が作品を評価する基準や講評をしあうときの心得、文章上達の七つのヒントなど、リスト形式で参照できるものが含まれていて便利。サークル活動をしている人たちにも使えると思う。


 前作である程度のことは語ってしまったためか、本書の前半はやや脱線と感じられる部分が多かった。しかし、著者自身でそのことに気づき軌道修正するのはすごい。

 後半部分は物語の面白さとは何か、文章における自分の分際、読者を想定して書くとはどういうことか、といったより深い話が展開されていく。


『世界に一つだけの花』という歌は同じ種の花の中の違いではなく、種の全く違う花のことを歌っている、個性はそれほどまでに違うのだ、という指摘には気づかなかった。

 聞き飽きた感のあるあの歌もそう思うと新鮮に映る。
コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿する
URL:
Comment:
Pass:
秘密: 管理者にだけ表示を許可する
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL
http://deepseafishtank.blog123.fc2.com/tb.php/232-ce875857
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
この記事へのトラックバック
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。