深海魚の水槽
読んだ本のメモなどを残していく予定です。
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高田敏子『詩の世界』
詩の世界 (ポプラ・ノンフィクションBOOKS)詩の世界 (ポプラ・ノンフィクションBOOKS)
(1996/04)
高田 敏子

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 そうしたさびしさのなかで、自分を支えるものは、結局自分の力であり、自分を元気にすごさせるものは、自分の心のもち方以外にないことに気づきます。
 人以外のものとも友だちになれる心をもつことは、さびしさや孤独感をなぐさめる大きな力になることはいうまでもありません。また、人以外のいろいろなものが、自分にとってどのような存在であるのか、いろいろに思ってみることで、はじめてそのものの価値に気づく、ということもあるでしょう。
 詩人リルケは「ものから学べ」といっていますが、わたくしたちのまわりにある一つ一つのものにも、それに問いかけ、話しかけてみることによって、さまざまなことを教わるでしょう。

高田敏子『詩の世界』


 茨木のり子さんの『詩のこころを読む』を読み終えた際に、いろいろと検索していて出会った本。

 著者についてはほとんど知らなかったけれど、最後の一章を使った著者の詩を読んでいると、生活に密着した素朴で読みやすい作風でいいなという印象。

 本書はそんな詩人である著者が中学生へ向けた詩の読み物。「おばあさんになったら、孫へ向けて詩から学んできたいろんな話をしたい」という著者の言葉どおり、やさしく懇切に語りかけた一冊。
 何よりすばらしいのは、古今東西さまざまな作者の詩を集めて紹介しているところ。気に入った詩がきっと見つかるはずだし、次に詩集が読みたくなると思う。

 始めは読みやすい詩を取り上げながら、詩とは何か、詩に大切なことは何かということを問いかけながら、徐々に技法や歴史、分類といったことにも触れていき、無理なく読んでいける。

 個々の詩の取り上げ方はあっさりとしていて専門的という感じは受けないけれども、短い言葉から多くのイメージを読み取っていて、何度もはっとさせられた。

 個人的には北原白秋や立原道造の詩は好きになれそうだと思った。今度読んでみたい。そして『「世間」とは何か』で知った金子光晴もやっぱりとてもいいと思った。


 中学生の頃、夏休みに詩を書くという宿題が大嫌いだったことを思い出した。詩の書き方なんてどこの誰からも教わった覚えはなくて、途方に暮れた。

 結局、何かの詩をまねて提出したけれど、この本を読んでいればもう少し素直に取り組めたかもしれないなと思ったりする。

 詩を読むことだけでなく、詩を書くこと、詩に関わることそのものも好きにしてくれそうな素敵な一冊でした。
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