深海魚の水槽
読んだ本のメモなどを残していく予定です。
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吉本隆明『情況への発言全集成2』
「情況への発言」全集成 2 1976~1983 (2) (Modern Classics新書 26)「情況への発言」全集成 2 1976~1983 (2) (Modern Classics新書 26)
(2008/03)
吉本 隆明

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「挫折」と「失望」の体験を骨髄に浸透するまで自己検討せずに済まして、またぞろ何か希望あり気な言辞がふりまかれると飛びついてしまうところに問題があるのだ。もし知識人が「挫折」と「失望」と「幻滅」の体験を深化し、これを根拠ある理論として告発し、一般化することができていたら、現在、平然と戦争と殺りくをやったり、軍事的威かくに明け暮れているような<社会主義>の理念は、矯正されているかあるいは自滅しているに違いない。どんな愚考や悪行や殺りくや誤謬にたいしても、先見的な同調さえあれば頭脳や口さきでこれを合理化する論理を造りあげて延命する羽仁老人のような知識人と、ほんとうに「幻滅」や「失望」や「挫折」を深化したことがないために、血眼になって世界中から<貧困>や<飢え>や<戦乱>を探しまわって、同情の依り所をみつけては<安堵>と<希望>をつないでいるわが既成左翼や進歩派とは、絶対的に同一なものである。

吉本隆明『情況への発言全集成2』


 偶然見つけたこの集成。『情況への発言全集成1』に引き続き二巻目読了。

 同人誌「試行」に連載されていた時評を集めたこの集成。第二巻には1976年から1983年までのものが収められている。

 前巻と同じく難しくほとんど理解できているとはいえないけれど、罵倒しまくる勢いはあいかわらずでおもしろい。
 それでも時代が現代に近づいてきたこと、講演集なども収められていることから、1巻目に比べると読みやすくなったように思う。

 引用したところのように、著者の思考方法が何となく想像できるような部分が多く興味深かった。
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