深海魚の水槽
読んだ本のメモなどを残していく予定です。
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石原千秋『教養としての大学受験国語』
教養としての大学受験国語 (ちくま新書)教養としての大学受験国語 (ちくま新書)
石原 千秋

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 そしてポイントの第五。出題者にとって意外に大切なのが、受験生の心に残る文章であること。入試問題は、合格した受験者だけではなく、不幸にも不合格者になった受験者にも真剣に読んでもらえる唯一の文章なのだ。だから、せめてこの大学の国語問題は面白かったとか洒落ていたとか思ってもらいたい。志と野心のある出題者は、そんな気持ちを持つものなのだ。そこで、学問の先端に少しでも触れている文章を選ぼうとすると、トレンドの書き手のものになるというわけだ。

石原千秋『教養としての大学受験国語』


 今思うと恥ずかしくてならないのだけれど、私は受験勉強が嫌いだった。数式を見ると頭がくらくらしたし、英単語をこつこつ覚えるなんてまっぴらごめんだった。

 かといって受験競争からドロップアウトする度胸もなく、何とない焦りにかられて大学受験の勉強を始めることにした高校時代。しかし嫌なことはしたくなかったから、必須ともいえる数学や英語はそこそこに、他人のあまりやらない世界史や国語、しかも現代文ばかり勉強していたのだった。

 その割りにセンター試験の国語の点数は散々だったが、それでも何とか大学にすべり込むことはできた。そのせいで数学と英語で後々苦労することになったけれど、悪いことばかりではなかったと思う。
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