深海魚の水槽
読んだ本のメモなどを残していく予定です。
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岩崎夏海『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』
もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだらもし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら
(2009/12/04)
岩崎 夏海

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「だから、私にはやっぱり、成果よりも努力が重要だ……って言うことはできないの」
「みなみ……」
「それは、真摯さに欠けると思うの」
 と、みなみは言った。
「私には、マネジャーとして、野球部に成果をあげさせる責任があるわ。野球部を甲子園に連れていくことが、私の責任なの」
 みなみは、穏やかだが、しかし決然とした口調で言った。
「その立場の人間が、結果ではなくプロセスを大切にするというのは、やっぱり真摯さに欠けると思うの」

岩崎夏海
『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』


『もしドラ』の略称で、最近何かと話題の一冊。だいぶ前に予約してすっかり忘れていたところ、ようやく順番がまわってきたので読んでみた。

 日本でマネージャーというと部活動のイメージが浮かんでくるけれど、そのままドラッカーの『マネジメント』に結び付けてしまった作品。

 高校2年生の夏から野球部の女子マネージャーになった川島みなみが、勘違いして買ったドラッカーの『マネジメント エッセンシャル版』を読み込んで、都立高校野球部を甲子園へ導くため奮闘するという小説仕立てになっている。
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手塚治虫『どろろ』
どろろ (1) (秋田文庫―The best story by Osamu Tezuka)どろろ (1) (秋田文庫―The best story by Osamu Tezuka)
(1994/04)
手塚 治虫

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ふざけんない!!
おいらあ
人間だい!!

どんなに
みじめっぽくたって
いためつけられたって
こっちらあ
人間だぞ!!

バカヤローッ 

手塚治虫『どろろ』


 以前、映画化されたときに「手塚治虫アプリ」でも配信のあった『どろろ』。しかしプロローグだけで続きは気になったものの、その暗さもあって手付かずになっていた。

 ところが先日、図書館で読みたい雑誌が戻ってくるのを待っている間に手にとってみたら、そのまま最後まで読んでしまった。

 父親の天下取りの野望のために、体を妖怪にささげられ無残な姿で生まれ、すぐに捨てられた百鬼丸が医師に拾われ、妖怪と戦い体を取り戻して行くというもの。
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石田ゆうすけ『行かずに死ねるか!』
行かずに死ねるか!―世界9万5000km自転車ひとり旅 (幻冬舎文庫)行かずに死ねるか!―世界9万5000km自転車ひとり旅 (幻冬舎文庫)
(2007/06)
石田 ゆうすけ

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 タケシやアサノがこの旅を始めたときもそうだった。ぼくにとってチャリ旅は日常で、ペダルをこぐことが当たり前になっている。でもこうやって彼らと走ることで、改めて気付かされるのである。汗を流して、自分の力で目的地に向かうという単純な行為がいかにおもしろいか、ということを。

石田ゆうすけ『行かずに死ねるか!』


『自転車ぎこぎこ』などの自転車紀行文がおもしろくて、他の作品を探していて見つけたのが本作。

 大手食品メーカーのサラリーマンだった著者は仕事をやめ、自転車一つで世界を一周する旅に出た。足掛け7年半9万5千キロに及ぶ旅行記を280ページ足らずの本にまとめた一冊。

 アラスカを発ち、南米アメリカ大陸を縦断、ヨーロッパに渡りアフリカを縦横に抜け、アジアそしてシルクロードと、壮大な旅の記録がとられている。
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青砥恭『ドキュメント高校中退』
ドキュメント高校中退―いま、貧困がうまれる場所 (ちくま新書 809)ドキュメント高校中退―いま、貧困がうまれる場所 (ちくま新書 809)
(2009/10)
青砥 恭

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 もうじき、父の四十九日があるが、郷里に帰る金はない。義母から連絡がきたが、お金がないから帰れないと話すと、義母は電車代を貸してあげるから帰ってきなさいといった。生活保護を受ける母子家庭の普段の生活は厳しい。毎日、財布の中の残金を見て何を食べるかを考える生活だ。育ち盛りの男の子を三人、どう育てるか、悩み続ける。久子さんは「貧しいということは何もできないことです」という。「何も選べないんですよ。服も子どもの教育も、何も選べないんですよ。ついらいのは子どもたちに何もしてあげられないことです。心の教育しかしてあげられませんから」と自嘲的に話す。
「だけど、うちの子たちは苦労しているだけやさしいんです」
 そんな中でも久子さんは、がんばっていきたいと話しているが、まだこれからも、まったく先が見えない生活が続く。

青砥恭『ドキュメント高校中退』


 高校無償化法が成立したりと何かと話題の高校教育。少し思うところがあり、最近発売されたこちらを手にとってみた。

 本書は高校教諭を勤めた経験を持ち、高校中退問題に深くかかわる著者が丹念な取材を元に高校中退問題の現状を描き出したもの。

 ドキュメントという題名通り、実際の取材に基づいた底辺高校の実態、高校中退者へのインタビューを通して、半分以上が生の声に当てられている。

 残りの部分で、著者が「高校教育の義務教育化」など、数々の提言が行われている。
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