深海魚の水槽
読んだ本のメモなどを残していく予定です。
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疋田智『自転車生活の愉しみ』
自転車生活の愉しみ (朝日文庫 ひ 16-1)自転車生活の愉しみ (朝日文庫 ひ 16-1)
(2007/06/07)
疋田 智

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 オフィスの中のコントロールされた気温、プラスティック製の観葉植物、空気清浄機、それらは本来ないはずのものじゃない。夏は暑いのだ。汗を掻き掻き移動するのだ。冬は寒いのだ。外を走るのがイヤになるほどに。でも、だからこそ春に、秋に「ああ、イイ季節になったなぁ、風が気持ちがいいなぁ」と思える。秋風の匂いに気づく、春に若草の香りがする。それが、この地球に生きているということだろう。
 天気にも敏感になる。雨が降るのが心配になる。風が吹く日は憂鬱になる。日照りの夏はおろおろ歩く。そういう天の配剤にいちいち反応できることが、自然だ、人間だ、と思えるようになる。思えるようになる頃には身体中の細胞が覚醒してきている。

疋田智『自転車生活の愉しみ』


『自転車三昧』が思いのほかおもしろかったので、原典回帰ということで『自転車入門』でも紹介されていたこの本を手にとってみた。

 著者はテレビ局につとめる人で、自転車通勤の経験から自転車に関する著述活動をしている。「自転車ツーキニスト」という言葉の生みの親。

 今は廉価な文庫版が手に入るけれど、もともとは東京書籍から出版されていたもの。教科書系の出版社からこういう本が出ていたというのも不思議な思いがする。
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小島寛之『文系のための数学教室』
文系のための数学教室 (講談社現代新書)文系のための数学教室 (講談社現代新書)
(2004/11/19)
小島 寛之

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 いままでお話ししましたように、わたしたちが科学を研究したり、社会のあり方について議論したり、日常会話の中で自分の意見を述べたりするときに重要なのは、シンタックスのほうです。ものごとの真偽というのは、わからないことのほうが多いし、わからないからこそ議論するわけだし、さらには主義主張や思想信条や生活観によって意見が分かれていたりするからです。世の中でよく、相手の話している内容が、自分の主義主張と合わないことを理由に、「君の議論は論理的じゃない」などと非難する人がいますが、このような人は、セマンティックな立場に、つまり個々の真偽にこだわるあまり、相手の推論の正しさまでをも否定してしまう混乱状態に陥っているのです。こういう人はシンタックスな立場をきちんと勉強しなければいけないでしょう。

小島寛之『文系のための数学教室』


 私は高校数学でつまずいてしまったけれども、何となくコンプレックスのようなものがあって、もっと数学に強くなりたいなと思っている。

 本書は数学が苦手だと思っている文系の読者を対象に、数学嫌いになるのではなく「下手の横好き」というレベルになってもらおうと、数学の最前線のおもしろい部分を紹介しようというもの。

 著者は経済学者だが東大数学科の出身。大学時代数学嫌いになったことがあったけれど、経済学に出会ってから数学の見方が変わったのだという。
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高千穂遥『自転車三昧』
自転車三昧 (生活人新書)自転車三昧 (生活人新書)
(2008/04)
高千穂 遙

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 ただ走ることしかできないロードバイクで、どう走るのかを考える。それが、思想だ。なんとなく、のんべんだらりと走っていたら、ロードに乗りつづけることはできない。結局飽きて、さっさと降りてしまう。
 断っておくが、思想と目標は違う。目標は何かを達成するための指針になるが、思想にそんなものはない。何も達成できなくていいのである。体重二十kg減? どうでもいい。ヒルクライムで優勝? それも無関係。――そういった感じである。
 思想は自分の中にひっそりと持つものだ。ひっそりとしているけど、これがあるとないとでは状況が大きく変化する。
 思想の基本は、ひとつしかない。
 楽しいこと。それだけだ。

高千穂遥『自転車三昧』


 久々に自転車の本を見つけたので読んでみることにした。

 著者はSF作家ながら、健康のために自転車を始めたところ、のめりこんでしまった方らしい。最近では『自転車でやせた人』など、自転車に関する著作も多く執筆されているようだ。

 『自転車入門』『大人のための自転車入門』がスポーツバイクの知識を提供してくれる入門書だったのに対し、本書は著者の自転車との付き合い方を語ったエッセイになっている。
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萩尾望都『トーマの心臓』
トーマの心臓 (小学館文庫)トーマの心臓 (小学館文庫)
(1995/08)
萩尾 望都

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ぼくがいると
じゃまだよ

なんの?
じゃま?

マリエを
忘れるのに
あなた また
きっと
だれかを
好きになる
でしょ
あなた
人間だし

その時は
その時
浮気したら
きみに頭をさげて
許してもらうさ

ブラウン氏が
きみを引き取るという
わたしはいやだ
きみまで失うのは

萩尾望都『トーマの心臓』


 どこで読んだか忘れてしまったけれど、男でも読める少女漫画では必ず挙げられるのが萩尾望都さんらしい。

 萩尾さんの作品は、印象的なタイトルからあちこちでパロディされている『11人いる!』を以前読んだことがある。緊張感があっておもしろく、何よりフロルというキャラが魅力的だった。

 それっきりになっていたけれど、そこまで幅広い読者層を獲得していると聞き興味をそそられ、改めて代表作といわれる本作を読んでみることにした。
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倉島保美『理系のための英語ライティング上達法』ほか

 和文英訳は英文を作成する手順の一部にすぎません。つまり、多くの人にとっては、次のような手順の一部でしかないのです。
1.読み手を特定する
2.伝達すべき情報を特定し、整理する
3.その情報を最も効果的に伝達するための文章構成を考える
4.その構成に基づいて日本語の文章を考える
5.その日本文を英文に直す

 この5番目の手順が和文英訳です。つまり、和文英訳は英文作成の中の5分の1の手順にすぎないのです。

倉島保美『理系のための英語ライティング上達法』


 あいかわらず思い出したようにライティング関係の本を読んでいる。そんな中、技術英文という領域があるのを最近知った。

 正確な情報伝達に重きを置く技術英文のほうが何かと役に立つかもしれないということで何冊か読んでみたので簡単にメモ。

理系のための英語ライティング上達法―情報を正しく効果的に伝える技術 (ブルーバックス)理系のための英語ライティング上達法―情報を正しく効果的に伝える技術 (ブルーバックス)
(2000/11)
倉島 保美

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 まずはブルーバックスから出ているこちら。日本語をただ英語に置き換えるのがライティングではない。読者を想定し情報を整理する。意識的なコミュニケーションの大切さを説く。
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