深海魚の水槽
読んだ本のメモなどを残していく予定です。
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坂井克之『心の脳科学』
心の脳科学―「わたし」は脳から生まれる (中公新書) (中公新書)心の脳科学―「わたし」は脳から生まれる (中公新書) (中公新書)
(2008/11/25)
坂井 克之

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 最近の考えでは、道徳とは論理的判断の結果ではなく、本能的な感情に根ざすものであるとされています。道徳的ジレンマに際しては、喜怒哀楽などの感情をつかさどる扁桃体も活動します(Moll et al., 2005)。実際にまずどうしようかと頭で考えるよりも先に、「うわーっ、いやだ」とか「痛そう……」などと轢かれそうになっている相手の気持ちに対する共感が生じます。とするならば、自動的に働く心の理論と共通したメカニズムを考えてよいのかもしれません。このような感情的要素が先行して、そのあとで、いやでもより多くの人の命が救えたほうが、などと論理的な考えが生じてくるのです。

坂井克之『心の脳科学』


 amazonで『サブリミナル・インパクト』のページを見ているときに、あわせて薦められていて、つい買ってしまった一冊。

 結果的には非常に興味深い内容で買ってよかったと思っている。本書は、東大医学博士の著者が主にfMRIを使った脳画像研究を紹介したもの。

 脳画像研究の手法を紹介したあと、最も研究が進んでいるという視覚に関する実証研究を中心に平易に解説がされている。そして次第に自己とは何か、意識とは何かというテーマまで踏み込んでいく意欲作でもある。
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写真の学校 東京写真学園(監修)『「写真の学校」の教科書 基礎編』
「写真の学校」の教科書―基礎編「写真の学校」の教科書―基礎編
(2004/08)
写真の学校 東京写真学園

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 カメラの基本操作は、感光材料を選び、画面のどこかにピントを合わせ、絞りとシャッタースピードを決める。たった、これだけの操作である。極めて単純な機械といってよいだろう。カメラのボディについているたくさんのボタンやダイヤルは、ほとんどが「絞り」と「シャッター速度」の組み合わせを変えるための機構でしかない。問題はその組み合わせ方によって、写真表現にどのような違いが出てくるのかを知ることなのだ。

写真の学校 東京写真学園(監修)
『「写真の学校」の教科書 基礎編』


 先日、知人の家に遊びにいったときに、デジタル一眼レフカメラを触らせてもらった。ど素人の私でも意外ときれいに撮れることに驚かされた。

 最近自転車を走らせていて身近に悪くないなと思う景色に出会うこともしばしばあり、そういう場面を切り取れたらおもしろいかなと物欲をかきたてられてしまった次第。

 とはいいつつ、すぐに本物に向かわずに本から入ってしまうところが悲しい性というか何というか。
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一川誠『大人の時間なぜ短いのか』
大人の時間はなぜ短いのか (集英社新書 460G) (集英社新書)大人の時間はなぜ短いのか (集英社新書 460G) (集英社新書)
(2008/09/17)
一川 誠

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 身体は、常に時間と空間の中に位置づけられている。寝転がって、目を閉じ、耳をふさぐと、身体を通しての空間的拡がりはほとんど感じられないかもしれない。しかし、時間の経過が存在しない心の状態を想像することは可能だろうか。
 普段よりも時間の進行が早くなったり、遅くなったりすると感じることはあるかもしれないが、時間が進まないという体験をしたことがある読者は、ほとんどいないだろう。時間の速さが気になるということは、そもそも進行が意識されているということにほかならない。
 眠っているときには、時間の進行を体験しないかもしれない。しかし、人間に意識があって、考えたり感じたりしているとき、つまり心が何らかの動きを示すとき、そこには必ず何らかの形で時間が関わっている。
 つまり、意識が何らかの変化を含む場合、時間から逃れることはできない。時間は、私たちの体験の基礎にあるといえるのだ。

一川誠『大人の時間はなぜ短いか』


 時間については以前中島義道さんの「時間」を哲学するを読んだけれど、心理学者が時間に挑んだ本が新書で出たということで手にとってみました。

 私自身も誕生日や季節の変わり目などに「もう1年経つのか」と感じることが多い。本書はタイトルどおり、大人になると時間を短く感じる場面が増えてくるのは、何故かという問題に心理学的にアプローチしたもの。

 時間だけを扱った本であるかのように見えるけれども、物理的な世界と心的体験のずれることが往々にしてあるということを様々な実験結果から説明し、人間の認知的特性を解説している。
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枡野浩一『かんたん短歌の作り方』
かんたん短歌の作り方―マスノ短歌教を信じますの?かんたん短歌の作り方―マスノ短歌教を信じますの?
(2000/12)
枡野 浩一

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 オリジナリティというのは、他人のつくった表現をきちんとふまえた上で初めて生まれるものです。幼稚園児にチューリップの絵を描かせると、みんな似たような形や色のチューリップしか描きません。人間の発想なんて、みんな似たようなものなんです。だから他人のつくった表現を見て、「みんながこう書くのなら、私はあえてこう書こう」というふうに、意識的に新しい表現を追求しないことには、真にユニークな作品など生まれません。

枡野浩一『かんたん短歌の作り方』


 その昔、知人がおもしろいと薦めてくれたのが本書で、今さらながら手にとってみた。

 本書は「キューティ・コミック」という雑誌に連載された著者が提唱する「かんたん短歌」の教室を一冊の本にまとめたもの。

「かんたん短歌」とはあくまでも五七五七七の短歌の形式に則りながら、無理に古文調を使ったりせずいつも通りの言葉遣いで、読者を楽しませるため嘘をついてでもおもしろおかしく書こうというものである。
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宮崎駿『風の谷のナウシカ全7巻』
ワイド版 風の谷のナウシカ7巻セット「トルメキア戦役バージョン」ワイド版 風の谷のナウシカ7巻セット「トルメキア戦役バージョン」
(2003/10/31)
宮崎 駿

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おろかな
やつだ…

たった
ひとりで……

世界を
守ろうと
いうのか
……
ナウシカ
……

宮崎駿『風の谷のナウシカ 第2巻』


「宮崎アニメで好きな作品は?」と問われれば、新しい生活に戸惑いスランプに陥る主人公に共感してしまう「魔女の宅急便」をまず挙げたくなる。

 そして同じくらい好きなのが「風の谷のナウシカ」で、ある伝承が目の前に顕現するラストシーンは美しく素直に感動してしまうのだった。

 そんなわけでずっと読みたかったコミックス版を正月休みを利用して、一気に読むことにした。高校時代、友人宅で読んだことがあったのだけれど、細切れに読んでいくのでは集中できず投げ出してしまった。
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